大江戸監察事件簿

□大江戸監察事件簿(14)
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「銀ちゃあああん、マミーの旦那さんはジミーあるか?ゴリラじゃなくてジミーあるか?」
「神楽ァ縁起でもねぇこと言うんじゃねぇ!マミーの旦那もパピーも銀さんだっつーの!」
「銀さん冷や汗尋常じゃないんですけど」


真相究明しようとジミーの後を追いかけようとしたその時…


「ホラ銀さんあと十はつかなきゃなんないんだからせっせと働いとくれよ!」
「え、ちょ、ああ!?」







俺達が解放されたのは昼もかなりすぎたころ。
ようやく喉のつっかえが取れると先ほどの家までやってきた。


「さっきの話では寿退職した二人ってことですけど、まさか真選組やめたってことですかねー?」
「いや、そんなことあるはずない。だって人形ちゃんは銀さんが迎えに行くって決めてるし。人形ちゃんも了承してくれたし」
「銀ちゃん、それただの妄想アルよ」
「ごめんくださーい」


俺がぶつぶつと唱えていると新八が声をかけた。
しかし中から返事はない。


「おかしいな、出かけちゃったのかな」
「どけ新八。こういう時はこうすんだよ」
「銀ちゃん、それただの盗聴アルよ」


戸に耳をあてて中の様子を伺う。
じっと聞こえてくる音に集中すると


「っっ!ーーーっ!」


何か物音と断片的な声が聞こえる。


「どうですか?銀さん」
「何か変だ。強行突破するぜ!お邪魔しまーす!」


戸を蹴破ると奥の座敷の方からの声が鮮明に聞こえ、俺達は急いで中に入った。


「やめて下さい!」
「いいじゃねぇか奥さん。どうせ夕方まで旦那は帰ってこねぇんだ」
「け、警察呼びますよ!」
「庄屋さんが揉み消して終わりさ。アンタのこと連れて来るように庄屋さんの息子に言われてたが、こんな別嬪さんとはなぁ。ちょっと楽しみましょうや」
「やめて!離して!」
「アンタが旦那さんに黙ってれば済む話さ。なぁ奥さん」
「お願い、あの人だけには…」
「へへ、ものわかりのいい奥さんだ」







「「「この、間男がァァァアアア!!!」」」
「ギャアアア!!!」








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