大江戸監察事件簿
□大江戸監察事件簿(12)
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「人形ー!命を大事にー!」
「呼び捨て…私が局長を呼び捨てぶはっ!!!」
「誰か増血丸持って来てー!!!」
近藤さんがでていったことにも気づかないのか、人形は吐血の如く鼻血をほとばしらせている。
山崎が仰向けに抱えて介助するが鼻血は重力に従って流れ落ちるのみだ。
「山崎……今まで散々辛くあたってごめんね……」
「遺言!?ってか鼻血だからね!人形鼻血出しながら微笑んでも全然感動しないから!」
二人のコントをみながら鼻栓をこしらえる。
ちなみにティッシュなんて可愛らしいもんじゃァあるやせん。
懐紙ですぜ、懐紙。
「人形ー」
「沖田隊長、今までお世話にフゴッ!」
「悪化したー!!!」
懐紙で作った鼻栓を人形の両鼻に突っ込めば、流れは変わったがさらに大量の鮮血がほとばしった。
「飲め人形。お前が作った増血丸だ」
「人形飲んで!」
別の監察が造血剤を持ってくる。
俺は人形の口元につけられている竹筒を引ったくり自分の口元に運んだ。
「何するんですか沖田隊長!」
ガリッ
「人形、練習すれば呼べまさァ」
ははっ笑いがとまんねぇや。
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