大江戸監察事件簿

□大江戸監察事件簿(5)
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「歌舞伎町に向かうぞ」
「はい」


無線で連絡をとり、歌舞伎町に向かって車を走らせる。
いつもの巡回のコースだ。
見慣れた景色、見慣れた人々を抜ける。


「いつもこのコースを?」
「いや、他にも何箇所あるがよく来るコースのひとつだ」


しばらくそのまま無言で進む。
時折入る無線の音がエンジン音と共に耳に障る。


「初めて知りました」
「ああ?」


唐突に話出す人形に弾かれたような顔を向けた。
少し目を細め笑ったようにも見える人形がそこにいた。


「いつもと同じ風景と人の中に少し違った部分を感じる。もしかしたらそこに犯罪があるかもしれない」


こいつはできるんだ。
近藤さんさえ関わらなければ。
いや、しかし今回は近藤さんの頼みで今人形は巡回来てるし………わけわかんね。


「副長、二人乗りでノーヘルと白い獣が車道を走ってます」
「よし赤灯たけ」


ゥウウウウー


サイレンが鳴ると共に備品とかかれた拡声器を握る。



『おい前走る原付きー。二人乗りにノーヘルだ。あと獣は自然に帰しなさい』
「獣じゃないネ!定春ネ!!!」









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