大江戸監察事件簿

□大江戸監察事件簿(3)
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「聞いてんのか万事屋!」
「あー聞いてる聞いてる」
「近藤さんはストーカーだし、総悟はサボり魔だし、山崎は地味だし………聞いてんのか万事屋!」
「あー聞いてる聞いてる」


かれこれ一時間はこの会話だ。
ここまで悪酔いする多串も珍しいっちゃー珍しいが、いい加減飽きた。


「ってかよー、うちと違って従業員いっぱいいるんだから、一人ぐらい使えるやついるんじゃないの?」


もう面倒なので手酌で冷を注ぐ。


「人形…」
「そうそう、居るならその子に仕事頼めば?簡単なことでしょ」
「無理だ…」
「は?」
「俺人形に嫌われてるんだよオオオ!」
「あ、お姉さん芋ロックで追加よろしくー」


泣き崩れるマダオは放置でこうなれば飲めるだけ飲もうと追加オーダー。
ささやかな迷惑料だ。


「どうすればいい万事屋!!!」
「知るかぁ!そこまで責任とれるか!!!」


俺に縋る姿はなんとも気持ち悪い。


「大体総悟の魔の手から守ろうにも、アイツにとって総悟はただの病弱だし、近藤さんに関してはアイツがただの病気だし……」
「あー聞いてる聞いてる」
「仕事は出来るが俺のこと嫌いだし……」
「聞いてんのか、よろず………」


ばたんっ


よし、おちた。
ちゃんぽんしまくった酒を混ぜておいた銀さんは凄い。

真選組の中がどうなってるかしんねぇけどよ、あそこにまともを求めるほうが間違ってんじゃないの?
なんてったってボスがゴリラだし。


「あ、もしもしゴリ〜?おたくんとこの多串君迎えにきてよ」


ゴリラの仲間は猿もしくはチンパンジー。









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