大江戸監察事件簿
□大江戸監察事件簿(24)
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「どきなさい」
人形は男をバイクから下ろすと今度は自分がそこに軽々と跨がった。
「乗れ山崎」
「乗れって?え?後ろに?ちょっと待って人形!」
俺が慌ててバイクの後ろに跨がると、すぐさま人形は片足でキックする。
ブロンッ
「な、一発で!?」
マヌケ面で驚く男は何のその。
人形はそのままクラッチを全開放する。そしてスロットルをフルで回した。
ブオオンッ
エンジンが唸りをあげる。
前輪が宙に浮かび、俺の体も後ろに若干下がる。
「あのさ人形…もしかしてフルスロットルのままクラッチ繋げたり、しないよね?」
笑顔の人形が振り返った。
「しっかり掴まってな山崎」
一気に血の気が引いた。
同時に人形がクラッチを引く。
「ギャアアアアア!!!」
フルスロットルでクラッチ繋げるってアホかお前ェェエエ!!!
カチッ カチッ カチッ
しかもこのロケットスタートでシフトチェンジぃぃいい!!!
「ああもう!もっと走ってこのポンコツ!」
お願いもうやめてェェエエ!!!
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