大江戸監察事件簿
□大江戸監察事件簿(24)
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どうも。山崎退です。
現在俺と人形は街中に繰り出して見回り中です。
徒歩で。
パトカー一台くらい回してくれてもいいじゃないですか!
「にしてもこんな街中に堂々といる犯罪者なんてどんなアホなんだろうね人形」
「アホな犯罪者だ」
真選組の制服が珍しいのか、容貌が珍しいのか、人々の視線が俺達二人に集まる。
すると一台のド派手な大型バイクが目に留まった。
「あらあら。交差点から30m前後は駐車禁止ですよっと」
「山崎、切符用意しといて」
「はいはい」
バイクに近づいていくとそのすぐ隣にこれまた見なりの派手な男と、どうやらその男がナンパしているらしい派手な女がいた。
男はバイクに跨がると何回かキックでエンジンをかけようとする。
「まあエンジンがかかりにくいのもー?じゃじゃ馬乗ってる証拠よー!」
「え〜本当?」
なんかウザいなあの男。
駐車禁止に方向指示義務違反つけてやろうか。
ドカーンッ
「何?」
「行こう人形!」
突然の爆発音に大通りへと視線を戻せば煙が朗々と立ち上っていた。
その煙から一台の軽トラックが走って来る。
その荷台に乗っている一人の男と白い生き物。
「桂っ!?」
何度も手配書で見かけた姿。
すぐに追おうと人形を振り返る。
しかし人形は先程切符を切ろうとしていた男に向かって手帳を突き付けていた。
「警察だ!捜査に協力してもらおう!」
何やってんのォォオオ!?
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