大江戸監察事件簿

□大江戸監察事件簿(20)
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どうも、山崎退です。
リゾート星についたのが昨夜。
今日からいよいよリゾート満喫です。

朝食を食べた俺と人形、副長はまずはまったりとしようとプール横のメインバーへ。
俺と副長は生ビールを、人形はカクテルを注文して海が一望できるハイテーブルへ。

副長はすぐにタバコに火をつける。
すかさず人形が灰皿を前にもっていった。


「わりぃ…」


深く吸い込んだ紫煙が色を薄めて吐き出される。
いつもは副長がタバコを吸うときは眉間にシワをともなっているが、今日は違う。
ストレスを解消するわけではなく、ただ楽しみのために吸っているみたいだった。
そしてビールを流し込む。


「あー旨ぇ…」


波の音が聞こえる。
海風が吹き抜けて心地いい。


「キャッホー海アル!新八ーさっさと行くヨ!」
「ちょっと神楽ちゃん!ちゃんと傘ささなきゃダメだよ!」
「オラチャイナ!さっさとしねーとおいてくぜィ」


そんなまったりしていた俺達を邪魔する声。
神楽ちゃんが海外に向かって浮輪をはめて走っていき、新八君が追いかける。
副長の眉間にシワが刻まれ、指が灰皿の上でタバコを叩いた。


「ったく、リゾートだからって調子こいてんじゃねぇぞ。ああいうやつから海で溺れて死ぬんだ。ったく見てるこっちが恥ずかしい」
「土方さん土方さん。俺今恥ずかしくて死にそうでさァ」


まあ、うん。だよね、沖田隊長。


「頼みやすからそのこっちが目を覆いたくなるようなアロハシャツ脱いでくれませんかねィ」


昨日部屋割りをした後各自荷物整理をした。
副長のトランクの中身は全て色違いのアロハ。


「いいかぁ総悟、うかれて面倒起こすんじゃねぇぞ」


一番うかれてんのアンタだァァア!
有休消化のため仕方ないから旅行行くみたいな感じだしといて、どんだけ楽しみにしてたんだ!











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