大江戸監察事件簿

□大江戸監察事件簿(12)
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真選組一番隊隊長、沖田総悟でさァ。

昼さがりのこの真選組屯所隊士控室でおもしれェことが起こってやすぜ。


「いやぁ人形もここに来て長いなぁ」
「局長への一途さの長さです」


近藤さんと人形が並んで楽しそうにおしゃべりしてるんでさァ。
多少危ない気もするが案外まともに受け答えできてる人形に驚きですぜィ。


「いつの間にやらお前も隊士の中では古参者だな!」
「局長への愛も熟成されてますよ」


ニコニコと笑いながら話す人形だが言ってることは受け答えになっていない。
気づかない近藤さんも流石でさァ。


「そういえばお前とも随分長いが未だに名前で呼んでくれんなー」
「な、名前!?」
「局長なんぞ堅っ苦しいのはなしにして名前で呼んでもいいんだぞ」
「そ、そんな!局長は局長です!」
「お前は監察方の長みたいなものだしな!いっそ呼び捨てにしてもいいんだぞ?なんてな!ハーッハッハッハ!」
「………」


あ、人形死んだ。

近藤さんは土方さんに怒られるから書類を片付けるらしく、頭をかきながら待機所をあとにした。

さて、と。

こっからが人形を虐める時間ですぜィ。












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