大江戸監察事件簿
□大江戸監察事件簿26
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どうも山崎です。
俺達真選組は現在バスに乗り込み雪山を昇っている最中。
理由は雪山研修のため。
俺は平隊士や監察が乗るバスに乗り、先頭を進んでいる。
隊長達は俺達の後ろのバスだ。
「誰だ俺の柿ぴーとった奴!」
「おーいビールなくなったぞ回せー」
「マイクこっちくれー!」
隊長達がいないからなのかバスの中は異様な雰囲気で盛り上がっている。
俺は1番後ろの席に座ってるから、やれ飲めだのやれ歌えなど全体を見渡してため息をついた。
そして隣にはもちろん…
「山崎…気分悪い…酔いが収まらない……」
くてんと頭を俺に預ける人形。
無駄に敏感な人形の三半器官はバスに弱いらしく乗車10分でこの状態。
吐けば収まるらしいけどサービスエリアでも吐けず、ずっとこの調子だ。
いや可愛いからむしろこのままで全然構わないけどね。
どうやら頭を俺に傾けてる様子が後ろのバスから見えるらしく、さっきから携帯に「死ね」だの「殺してやりまさァ」だのメールが入る。
「山崎、あとどれくらいでつく…?」
頼りなさげな涙目でこちらを見つめる(しかも至近距離!)人形が可愛いすぎてもうメールとかどうでもいいや。
「うーん、あと1時間くらいかな?」
「そんなに?無理…」
またくてんと俺に体重を預ける。
俺本当に得してる!
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