裏文章
□二人のイベント事情
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政兼で、キスシーンがある不義なので閲覧注意。特に後半。
それでもよければお付き合いください。
政宗は苛立っていた。
兼続が約束の時間になっても来ない。普段なら、此方が遅れようものなら「時間も守れぬとは、不義の族め!」と叱咤されるのは政宗の方だ。
しかし、今日は政宗が待たされる方だった。
「兼続め、約束していたのを忘れおったか」
一人暮らしの政宗宅に友人を招くのは常だ。特に兼続は、男同士であるが世に言う恋人関係にある。勿論合鍵も渡してある。
今日は付き合い始めた記念日。そのため兼続を家に呼んだのだが、時間になっても待ち人は現れない。
『思えばいつもそうじゃ。イベント事はほとんど儂が率先してやっておるではないか!』
恋人同士が浮足立つイベントには、もれなく政宗も浮足立っていた。