短編
□マグカップ
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名前変換ないです
それでも構わないと言う方はどうぞー↓↓
「長官!任務完了です」
「あァ、よくやった!」
1ヶ月の任務に行ってきた私は久々に長官に会えることを楽しみにしながら帰ってきた。
報告書を渡せば、いつもの様にわしゃわしゃと頭を撫でられる。
髪の毛がボサボサになってしまうのだが、それほど嫌ではない。
どちらかといえば頭を撫でてくれるのは好きな方だ。
「よく頑張ったな!偉いじゃねェか!!」
「子供扱いはやめてよねー」
「二十歳以下は子供だろ」
「うるさいっ!十八歳はもう大人だよ!!」
結局言い争いになってしまったが、私はこんな雰囲気が大好きだ。いつまでも続けば良いのに、と思っている。
「あ、そうだ」
「長官にプレゼントがあるんだ」と言って綺麗にラッピングされた箱を渡す。
それを嬉しそうにしながらがさがさと開ける。
「任務の帰りにさ、小さいけどキレイなお店を見つけてねー」
「これ…マグカップか?」
「うん。長官よくコーヒー飲むじゃん?(すぐ溢すけど)」
「お、俺の為に買ってきたのか?」
「他に誰がいるのさ」
「そうか…ありがとうな!」
ニカッと笑って喜ぶ長官が可愛くて、ついつい私も笑顔になる。
でも一つ心配することがある。
長官がこのマグカップをすぐに割ってしまわないか、だ。
コーヒーを溢すだけならまだしも、今まで幾つ割ってきたものか。もう数えきれないほどになるだろう。
「長官、割らない様に気をつけてくださいね」
「わかってらぁ!」
「じゃあ私はこれで!」
「おう、ありがとな」
無邪気に笑って手を振る長官を再び可愛いと思ってしまう自分がいた。
大好きな貴方へ
(見ろ、ファンクフリード!)
(?)
(新しいマグカップだ!)