長編

□ずるしたのはお兄ちゃん
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……皆さん、おはようございます

越前花です

突然ですが、私の(チビ)兄はとてつもなくドSだと思うんです

もちろん、優しい時はすごく優しいんだけど、差が激しいというか何というか。


先日の試合さ、負けたけど、負けてないし!

リョーマがずるしたんだし!

パンツが見えただ何だのパチこきやがって……


…まぁそんな訳で罰ゲーム決定な私です


「…ぃ…おい!」


耳元で叫ばれた

びっくりしてそいつを見たら堀尾で


「…っくりしたー

………何よ?」

「何よって花が話し掛けてきたんじゃんか…」

「え?そうだっけ?」

「そうだよ!!」


あーもー、うるさいなぁ


「あ、越前!」


朝練が終わったのか、でっかいテニスバックをしょったうちの(チビ)兄が入ってきた


「あ、リョーマお疲……」


リョーマと言ったときに思い出した

リョーマも私のほうを見てニヤッと笑った


「俺は誰だっけ、花?」


言いたくない…!!

でも言わなかったら言わなかったでペナルティがあるから……


「…あ、う…お、兄ちゃん」


その時のリョー…お兄ちゃんの勝ち誇ったような顔は一生忘れない

所謂ドヤ顔ってやつ


「花……なんで越前のことお兄ちゃんなんて呼んでんだ…?」

「…い、いろいろあったのよ」

「兄っていいよね
なんか気分いい」


「「「(リョーマ君/越前が黒い…)」」」


ちょっと先輩に呼ばれてるから言ってくる、と荷物だけを机に置いて行った(チビ)兄


「あー!
あんな賭けするんじゃなかった!」

「またなんかくだらないことやってたのか?」

「いやちょっとある賭けをして、負けたら1日だけ何でも言うことを聞くっていうのを……」

「…負けたと」

「絶対私のほうが強いのに!」


まぁ今さら嘆いても遅いし、重要なのは今日は兄に関わらないようにすること

隣だし同じクラスだからなかなか難しいというか、ほぼ無理なんだろうけど!


「でも、別に言うこと聞かなくたっていいんじゃないの?」

「……それがね、言う事聞かないと私のとある写真をばらまくと言われまして…」

「「「とある写真?」」」


い、言えるわけがない!

答えに迷い苦笑していると、電話の着信音

この着信音は兄だ


「…も、もしもし」

「花?
今すぐに桃先輩の教室まで来て」

「わ、私、堀尾達とお話しちゅ「ばらまかれたいの?」今すぐ行きます!」


電話越しに兄がクスクス笑ってる

ばか!と最後に一言だけ言って電話を切った


「……行ってきます」


堀尾達にひらひらと手を振れば、頑張ってね、と手を振り返してくれた。いい奴だよ貴方達は。

そんな感じで1日パシリにされた私なのでした




罰ゲーム
(お前妹いじめすぎ)
(花で遊んでいいのは俺だけっス)
(……(シスコン))


(12,5,14)


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