長編

□子供とケーキ
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「あー...最悪続きだよ

 お母さん帰ってくるまで何してればいいのよ...」


学校が終わって家に帰ってきたら


なんと私、家の鍵を忘れました


しかもお母さんはいつ帰ってくるか分からなくて
遅いときは朝帰りとか2日間帰ってこないとか...


しかも、現在の所持金1200円


「...仕事中なのに帰ってきてなんて言えないし」


はぁぁぁぁ....

と、盛大なため息をついて玄関の前でしゃがんでいると


「あなた、どうしたの?」


「へ?」


後ろから聞こえた声に振り向くと


小さな子供2人を連れている綺麗なお母さんがいた



「ア、アハハ...

 その、家の鍵を忘れてしまって...」


「家の鍵を??

 お母さんはいないの?」


「それが...

 いつ帰ってくるか分からないんです」


なんかもう訳分かんなくなってちょっと涙目になった


すると綺麗なお母さんは


「うちに来なさい」


「....はい?」


いや、私知らない人についていっちゃいけないって...


って、もうそんな年じゃないよね


「あ、自己紹介がまだだったわね。

 私、あなたの家の隣に住んでる丸井よ

 よろしくね」


横にいた子供2人が私の前まで来て


「俺、寛太!!」

「俺、健太!」

真っ赤で綺麗なふわふわの髪の毛の2人

ニッと笑った2人はまるで天使


「シクヨロ!」
「シクヨロ!」



え、ちょ、殺す気ですか

可愛いもの(人)大好きなんですけど

お持ち帰りしちゃいますよ?


「姉ちゃんの名前は?」

「名前は?」



「わ、私は新倉なずな

 今日からここに住むことになったの。よろしくね!」


「おう!」
「おう!」


...あぁ、やっぱり可愛い

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