長編

□ガムとパン
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今日から立海大附属に転校することになった


…んだけど


「初日から遅刻とかありえない!!」

昨日ちゃんとセットしたはずの目覚まし時計は寝てる間に電池切れっていう不幸


あとはこの道まっすぐ…


「うわっ!!」
「うおっ!!」


急に曲がり角から出てきた影にぶつかった

体の硬さ的に男の子…


「いったぁー…」

「っつー…」


……赤髪だ


「ガム飲んじった!!」


は?ガム?

ってか、何で私が睨まれてんの?


「何で睨んでるんですか」


お前とぶつかったからガム飲んだんだろ!」


「はぁ!?
何で私のせいみたいになってんの?

っていうか、私も食べてたパン落ちたんだけど!」


赤髪とぶつかった時に飛んでいったパンを指差す

見事にぐちゃぐちゃのパン


「お前の不注意だろーが!
パンくらいしっかり握ってろ!」


こいつ…
人の朝ごはんを…


「あんたもガムくらいでガミガミすんな!!」


しばらく睨み合ってから赤髪は何かを思い出したのか

「ガムぜってー返してもらうからな!!」

「あ、ちょ!」


走って行ってしまった

もちろん追いかけようと思ったけどもう姿は見えない


「足はや…」

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