□状態変化
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彼らは、ずっと眩しかった。



歓声のなか笑いあう四人は、私の光だった。















「懐かしい夢だったなあ・・・。」


時計に目を向ければ、九時少し前。夕食を食べ、早めの入浴を済ませた後、そのままソファで眠ってしまっていたようだ。


なんだか、妙に目が冴えている。


とくに今日は宿題も出されていないし、何となく、あの、夢の中の舞台であるスイミングスクールに行きたくなった。


そういえば、もう少しで取り壊されるのであったか。

そう理解すると、尚更行かなくては、という気分になる。



人とは、不思議なものだ。

近くに有る時は、気にかけることを放棄する。

しかし、いざ手放すとなると、急に離したくなくなって、寂しさを感じるようになる。



制服のまま寝転がったせいで少ししわのついたスカートを手でのばし、ハンガーにかける。

紺色のジーパンに足を通し、シャツそのままにして、クリーム色の薄手のパーカーをはおった。


タオルハンカチで嵩張るポケットに携帯をねじ込み、玄関をでた。

誰も返事を返す者がいないことに寂しさを感じながら、行ってきます、と呟きを落とした。










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