I'm so not over you

□1.持病
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そして、今現在。

『景色が綺麗だ…』

とぼんやり呟く。場所はとあるビルの屋上。

私は今日、死ぬ覚悟を決めたんだ。

『もう、こうやって死ぬしかないんだ…。私が生きてても、邪魔になるだけだ。』

そうだ、生きてても意味がない。

それに私は誰のために生きればいいのかもわかんない。

どうせ死ぬんだから、早く死にたい…


『…すぅ』

大きく息を吸う。

『…はぁ。』

大きく息を吐いた。

そして


『いち、にぃ、さん…っ』

と数を数え、10になったら落ちようと決意。


風が顔にあたって苦しい…

けど、気持ちいい。


そして目を閉じ、『さよなら』の言葉を残して


『じゅう…』

と言い、飛び降り…

『…れない…!?』

「お前…何してんだよ」

『…あ…。み、うら…』

「自殺…しようとしてたのか…?」

『…るさい。あんたに関係ない。離してよ。』

「何で自殺しようとしたんだよ…」

『…うざい。』

「答えねぇと離さねぇぞ」

『死にたかったんだよ』

「は?」

『もう、私何か生きてても意味ない。私が死んでもきっと皆悲しまないもん』

「んな事ねぇって!!母親とか父親は悲しむだろうが!!」

『私…親と別居してるから。』

「ったく…お前ん家どうなってんだよ…」

『私、新しい父親嫌いだから…、出て来た。』

「え、じゃあ何処で暮らして…?」

『コンビニの裏で。』

「そこから学校通ってたのか!?」

『うん』

「よし、ついて来い」

『は?』

「黙って来いよ」



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