I'm so not over you

□5.金髪男
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車に入れられて約三十分ぐらい経ったかな…?



『…あの、どこ行くんですか…?』


「それはっすね、」


「秘密だよ?」


「え、巧さん…。」


『え、えぇー…』


「ついてからのお楽しみ」


そう言いながらニコニコ笑う金髪男


この人、完全に人を馬鹿にしてるよな…

高校生にもなって嬢ちゃん呼ばわりって…屈辱……



「そういや、あっきーの彼女は名前何て言うんすかー?」


『桜木です。』


「下は?」


『……麗』


「麗って言うんすか!じゃあ冷血女って呼ぶっす!」


『え、れ、冷血…?』


「ぎゃははは!超冷血じゃないっすか!」


『ひ、酷くない…?』


「んー…、でも嬢ちゃんは冷血っぽいね」


『金髪にまで言われたぁ…』


「あは!でも麗って可愛いねぇ」


『………』


「うっはっはっは!マジ照れしてるっすよ!」


『て、照れてない…!』


「ねぇねぇ、麗ちゃんって呼んでいい?」


『…う、うん』


「え!?冷血女じゃないんすか!?」


「そんなの可哀想でしょ?龍はまだ高校生だからわかんないかなぁ…?」


『えっ!?こ、高校生!?』


「ん?そうっすよ?高3っす!」


『高校行ってたんだ…』


「失礼っすね」


「こいつさ、頭悪そうに見えるけど本当は、めちゃくちゃ頭いいぜ?」


『ええっ!?』


「毎回五位以内に入ってるっす!」


「見た目が悪いのにな」


『頭いいんだ…』


「わかんねぇ事があったら龍に聞いたらいいよ。教え方もうめぇし。」


『わ、わかった』


こっちの身からいうとね、このチャラチャラ野朗に教えてもらうのはすっごい屈辱なんですよ…

というか…凄いギャップだな!

チャラチャラしてて頭悪そうなのに実は頭いいって…!


『負けた…』


「何がっすかー?」


『聞かないで!』


「つかー…冷血女って本当に女なんすか?胸小っせぇーっすけど?」


グサッッ!


『………』


「でも、顔は………普通。」


グッサー…!


『う、ぅ、うるさい!胸小さい事は触れないでください!つーか、何なんですか!?顔が普通って!』


「だって顔超普通じゃないっすか!」


『はぁ!?失礼すぎじゃないです!?大体、頭いいからって調子乗るな!』


「別に調子乗ってないっすよーっだ!」


「二人ともうるさいよ…」


『ぁぅ…』


「す、すみませんっす」



金髪男は煙草を吸いながら少々イラついている…

不良を怒らしてしまったらどうしよう…


「大丈夫だよ麗ちゃん。」


『へ…?』


「女の子には怒らない主義だから」


そういって頭を撫でてきた。

撫で方…優しい…!


「わぁー、髪の毛さらさらだねぇ」


『いやいや、さらさらじゃないです』


「…可愛い」


『はぁっ!?』


「この髪型が」


『………』


さっきのドキドキ返せ。


「巧さん、ついたらしいっすよー」


「わかった。じゃあ、行こうか。」


『え、はい』





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