恋愛狂騒

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妹子は暗い部屋の中にいた。

目を開けるとそこに立っていたのだ。


「ここ…は……」


辺りを見回すと、ただならぬ熱気に気付く。

何だろうと訝る妹子の耳を、突如悲鳴がつんざいた。


「イヤアアアァァ!!」

「!?」


慌てて振り向くと、そこには木の衝立。

向こうから灯りが漏れていて、あまりにも近くから聞こえた悲鳴の主はきっとそこにいるのだと妹子は思った。


(何が……いる……?)


無意識のうちに固唾を飲み込んだ妹子は、そっと衝立の向こうを覗き込む。

その間も聞こえ続ける女の酷い悲鳴の理由を、妹子はついに目にした。


「……!?」







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