恋愛狂騒

□08
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(いやだ…っ!僕、太子の前で、こんな…!)


しかし太子は聞いてくれなかった。


「妹子…ごめん、もう我慢できない……」

「え…!?」


信じられない。

ひ弱だと思ってた太子が僕の身体をふわりと抱き上げて、(しかもお姫さま抱っこで)、そのまま歩くと僕を寝台に下ろして その上から覆い被さってきたのだ。


「たっ…太子……っ」

「大丈夫。妹子、私のこと好き?」

「す……好き、です…」

「ん」


太子は にこっと笑うと、また僕に口付けた。

ちゅ、ちゅ、と優しくしながらも太子の手が僕の身体を這っている。

すでに反応し始めているカラダは、太子が腰や脇腹を撫でる度にビクンと跳ねた。


「やっ…太子……っ」

「かわいい…かわいい、妹子…」


再び深くまで犯されて、舌が絡み合ってくちゅくちゅとイヤらしい音が響く。

ゆっくりと朝服を脱がされるけど、薄暗いとは言え結構な明るさなのが恥ずかしい。

太子の手を取って目で訴えると、太子は「じゃあ全部は脱がさない」と言って、前を肌蹴るだけで止めてくれた。

晒された首筋や鎖骨を太子の舌が這う。


「妹子…綺麗な肌してるな……」

「…っそんな、こと…っぅあ!?」

「妹子…乳首、感じるの?」


片方は指で弄られ、もう片方は唇と舌で吸ったり舐めたりを繰り返される。


「やっ、やめて下さ…ッ!太子、だめぇ…っ」

「妹子、顔真っ赤にしちゃって……すごくかわいい……」


乳首に愛撫を受けながら甘いキスをされて、脳が溶けそうになる。

太子の全部が、僕を麻痺させてく……。


太子のもう片方の手が、おもむろに僕の自身に触れた。


「や…っ!?」

快感の中に明らかに混ざる不安の声に、太子が そっと耳元で囁く。


「妹子……いい…?」


そんな甘い声で訊かれたら、断れないじゃないですか…。

顔が火照るのをどうにも出来ないままコクリと頷くと、太子はまた「かわいい」と言って僕にキスをくれた。

太子の手が僕の朝服の中に潜り込んで、パンパンに膨らんでしまったソレに辿り着く。


「もうこんなになってる…妹子、苦しくない?」


太子が朝服を脱がせると僕の欲望が丸見えになって、僕は思わず顔を隠した。


「やっ…見ないで下さい太子…っ」

「なんで?こんなにかわいいのに…」


そして扱き出す太子の手。

ビクッとカラダが震え上がった。


「あっ…!やだ、太子…だめ、だめ…っ!」


だめ…そんなにしたら……!


「妹子、顔見せて…」

「やっ…!」


言葉で拒絶してもカラダは素直で、僕の手は太子によって簡単に退けられてしまう。

顔を見られた瞬間に太子の手の動きが激しくなった。


「っあ!?や…っ、あ、あっ…やぁ…っ!」


グチュ、グチュ、と僕の先走りのイヤらしい音と僕の女の子みたいな変な声が部屋中に響き渡る。


「ひゃっ…ぁうっ…!」

「妹子…気持ちイイ…?」


恥ずかしがりながらも、僕は素直に声を上げる。


「きっ…きもちい、ですっ!っはぅ…!」

「妹子…かわいすぎ…っ」

「だめ…っ太子、もう、もう僕…!」

「ん?イク…?」

「出ちゃいます…っから…!」


「じゃあ、イッちゃうって言って…?」


太子が耳元で甘く囁いたお願いを、僕は理性などとっくに忘れて叫んでいた。


「太子っ…たいし、僕、イッちゃう――っ!!」





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