SIRENSHORT

□男ですからT
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「宮田さん!答えて!」


屍人がうじゃうじゃしているこの羽生蛇村に似合わないほど空気を読まない女の子が一人いた。





「…どうかしましたか」

「宮田さん、本当は女の人だったの!?」


その瞬間、宮田はその手に持ったネイルハンマーを振り降ろしてやろうかと思った。

ネイルハンマーこそ動かさないが、殺気だけは悶々と滲み出ている。


「何故そうなるんです…」


こめかみに青筋を立てながら宮田が訊く。


「私、ここに来るために一人で歩いてたときに聞いたの!小さい女の子が、『みやちゃん』っていうお姉さんがいるって言ってた。宮田さんのことでしょ!?」


阿呆だ。


「どっ…どうしよう…!宮田さんが女だったなんてショック…!」


宮田は溜め息を吐いた。


「何がどうショックなんですか」

「…えっ?……あ、いや、それは……」


宮田はネイルハンマーを降ろし、いろはに手を伸ばす。


「宮田さん……?」

「私は正真正銘の男だ。でないと貴女と子を成せないでしょう」





「……………はぁあ!?」


いろはの声がもろにひっくり返った。
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