Replica*Doll
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「…言いたいことはそれだけか、ルーク?」
「っ…?」
上から、咎めるような声が降ってきた。
そして自分のちっぽけな身体をもっと抱きしめる、温かい腕。
「っ…ガ…イ」
「離さないよ」
ガイはルークの肩に顔を埋めて、腕も脚も、ルークの身体に回して強く抱きしめた。
「ルーク…俺の、聖なる、焔の光…」
ほんの少し、ガイの声は震えていた。
「自分だけが…そんな悲しい思いをしてるだなんて思うなよ?俺だって、ずっと、同じこと…」
「ガイ…?」
ガイの言っていることが、まだ自分には難しすぎて、分からない。
けれどなんだかその声は、奈落に落ちた自分の心も身体も、全て救ってくれるような、優しい、声。
ガイは顔を上げてルークの顔を見ると、微笑んで、もう一度ルークを抱きしめた。
「ルーク、俺だってルークが大好きだ…もっとルークのそばにいてやりたくて、…そばにいるのに遠い気がして…」
いつの間にかルークを、こんなにも苦しめていただなんて。
「ワガママじゃない、悪い子なんかじゃないんだ、ルーク…」
そっとルークの頬に手をやって、ゆっくりと口付けた。
生きるために口移しをするんじゃなくて、大切だからするただのキス。
ルークはただ涙を流して、ガイにぎゅっと抱きついた。
「ガイ…大好き…っ…ごめんなさい…」
「馬鹿だな、ルーク…ごめんなさいなんか要らないんだよ」
「ずっとそばにいるから…ルーク…」
「大好きだ…」