Replica*Doll
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ガイが大好きで、大好きで仕方がなくて。
だけどそんなことが、こんなワガママの理由になるわけないって分かってて。
ガイ、ごめんなさい。
俺はいい子じゃないから、そんなに優しい顔しないで。
俺は悪い子だよ、ガイ…。
ガイの隣にいるのはいつも俺がいい。
俺じゃなきゃ嫌だ…嫌だ…他の人にそんなに優しくしないで!ガイは俺だけの…俺だけのなんだから!
キタナイ、感情…だけど止まれないから…。
「ガイ…俺に…優しく…したら、駄目だよ…」
涙で訴えた、けれどガイはルークを離さず、もっとぎゅっと、息が詰まるくらいに抱きしめて。
「なんで駄目なんだ?ルークはこんなにいい子なのに…」
「いい子じゃない!!」
ルークは顔を上げた。
「俺は…悪い子…ガイが仕事とか、いっぱい頑張らなきゃいけなくて、でもそれが終わったらガイは俺に沢山優しくしてくれる…」
ルークはまだ何も知らない、純粋な瞳から悲しみの涙を流した。
「ガイは俺のそばに沢山、いてくれるのに…っ!でも…!…ぅっ…沢山優しくしてくれるのに…っ」
足りない、まだ足りない…。
こんなに汚い俺でごめんね、ガイ…。
「…ガイが…大、好き…だから…っ、全然、足り…なくて…」
もっと。
「もっといっぱい…っ」
ガイが
「ガイが欲しくて…!!」
何だろう、この感情を何て言うの?
知らない、知らない、ただそばにいたい、少しだけじゃ駄目!どこにも行かないでガイ…いつどこかに行っちゃうか分からなくて、不安でたまらない…!!
「…ガイ…どこにも…行かないで…っ!」
力無く、泣きじゃくるしかなかった。
きっとガイは呆れているだろう。
今度こそ自分を嫌いになって、この腕を離して、どこかに行ってしまうに違いない。
「…ワガママで、ごめんなさい…っ」
俺は、汚いから。