OTHERSHORT
□V
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ゼノから任務の書類の作成を命じられた。
今回の任務の書類だ。
本来ならリュウと俺で行うものだったが、今回は任務にいろはも同行していた。
…つーわけで。
チャンスが来たとか、そういうわけ。
いっそリュウとかいなかったらなぁと思っていれば、その矢先、リュウはゼノに用事があるからと言って任務後すぐに別行動となって。
…これさ、いろはをモノにしちまえって言う天の啓示だよな、まさに!
†エリート泣かせ隊†
部屋に入って適当に机の上なんかを片付けると扉を開ける。
「リュウ、いた?」
「いや…まだ帰ってないよ。もぬけの空」
部屋を覗き込んだいろはは、あら〜、と左右を見回して顔を顰めた。
「じゃあやっぱり今日は二人で書類作成か…気が遠いなぁ。ね?」
「どうでもいいし」
お前がいるんなら。
「まあ、いっつもリュウ頑張ってるし、今日ぐらいは二人でちゃっちゃと終わらせましょうか!」
「おう」
ふと見ると、いろはがこちらを見上げてにこっと笑っている。
…可愛い。
なんて言うか、下半身にズキュンと来る可愛さだ。
「とりあえず、入れば」
いろはの背中をポンと押して部屋に招き入れると、俺は閉まった扉にロックをかけた。
――ピッ。
「あれ、今何か鳴った?」
「…俺のナビ」
「流石!エリート様のナビは鳴るんだね〜、…でもそれ、ダンジョンだと危なくない?ディクに気付かれるし」
「音…消せるから」
「へえ…すごいねソレ!」
あっぶねえ…!!
わりと疑い深いね、お前…;
書類を書いている途中、俺は失敗した。
「ごめんボッシュ、過去のデータ見たいから棚漁っていい?」
「勝手にすれば」
「ありがとうございまーす♪」
カタンと椅子から立ち上がり、棚を見始めるいろは。
その背後を襲ってやりたいと思いつつも、まだ書類が出来てない今、俺はふてくされながらペンを走らせた――が。
「…おっと!」
「…何」
「これ、ボッシュの?リュウの?…どっちのかな?」
いろはが何やら冊子を引っ張りだしてきて、見せる。
それと同時に俺は椅子からガタンと立ち上がっていた。
だってソレは…。
「エロ本見つけちゃったよ〜!!」
「おっ前…信じられねえ!!何処の女がそんな普通にエロ本触るんだよ!!」
「なんで?私は女だし、こんなの見ても何にもやましくないでしょー」
いろははぺらぺらとソレをかざす。
「それに、こういうのってわりと平気だから」
「いいから貸せ!」
慌てて本を引ったくり、後ろに隠す。