恋愛狂騒

□29
3ページ/3ページ




ゆっくりと、床に落ちた手。

妹子は目を閉じてしまった太子を見つめたまま絶句していた。


「………太、子?」


呼んでも、もう返事は返ってこない。


「た…太子…?どうし……ね、寝ちゃったんですか、ねえ?」


嫌だ。


「太子、起きて下さい、太子…っ」


僕が望んだのは、こんな終わりじゃない。


「太子!嫌だ、死なないで…!!」




ああ、刺したのは、僕なのに。




「………ッ!!」


太子の血に塗れた両手で顔を覆い、妹子は崩れ落ちた。

嗚咽で喉が苦しくて、いっそこのまま死ねたらとすら思えた。





ごめんなさい

ごめんなさい

ああ

目の奥がチカチカして、頭が真っ白になってしまう。

真っ赤な視界。

貴方がくれたジャージの色に、





太子

太子





曇りのない青が、染まっていく。








*了*








アトガキ


えっと…じ、次回最終回ですvV←

ごめんなさい!ごめんなさい!!
なんだか申し訳なくなってきました本当にすみませ…!!orz
こんなだけど太妹大好きですよ愛してますとも!!

どうかあともう少しだけお付き合い下さいませ…!!(ぺこぺこ)




_
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ