リクエスト小説

□ヒルダの悲劇
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ある日、ヒルダの様子がおかしかった


いつもなら、その豊満な髪を靡かせているのだが


今日は、帽子の中に、ぎゅうぎゅう詰めにしている


長い髪の毛なので、入りきらずに少し団子状にはなっているが


そんなヒルダを見て不振に思ったジーニアスが声をかけた


「ヒルダ、何やってるの? そんな事して」


その声にはっとしたヒルダは慌てた様子で


「あんた、見たの?」と聞いてきた


ジーニアスは訳が分からなかったがとりあえず


「見てないけど・・・」と答えるしかなかった


すると、ヒルダは少しほっとした様子だった


そして「なんでもないわ あっちに行ってて」


と、ジーニアスに向かって1番最初の質問に答えた


「そんな分けないじゃん いつもは髪の毛出してるのに」


ジーニアスはヒルダの答えに納得できずに、そう言った


「なんでもないのよ! しつこいわね」


ヒルダは少し怒った様に答えた。


「なんだか怪しいなあ」


ますます疑問を持ったジーニアスは素早い動きでヒルダの帽子を取った


「っ! 何するのよ!!」


慌てて、帽子を押さえようとするも遅く、ヒルダの髪の毛があらわになった


それは、いつもと同じ、緩やかなウエーブを
帯びて・・・いなかった


ヒルダの髪の毛はストレートになっていたのだ


「あああああ、こんな髪の毛いや〜」


言うが早いか、ヒルダは帽子を素早く取り、髪の毛をまたぎゅうぎゅう詰めにした


「良いじゃん、似合ってたよ?」


ジーニアスはそう言って慰めるが


「こんなの私じゃないわ!」と突っぱねた


「ちなみにどうしてそうなちゃったの?」


「分からないわ、ハロルドから変な飲み物を渡されて・・・」


「じゃあ、ハロルドの薬のせいだね」


「!? 本当なのそれ?」


「間違えないと思うけどね」


「分かったわちょっと聞いてくるわ!」


そう言って、ヒルダはハロルドの所に向かった


「ハロルド!」


ヒルダはハロルドの部屋の扉を勢い良く開けながら叫んだ


「あんた、どうしてくれるのよ! この髪の毛!」


ヒルダはそう言って、ハロルドにストレートになった髪の毛を見せた


「そういわれてもね〜 私にはどうする事も出来ないわ」


「無責任じゃない! 責任とって直しなさい!」


「分かったわよ ぐふふ☆」


それからハロルドはいくつかの薬を作った


「この中に直せるのがあると思うわ 色々試してみて☆」


「なっ!」


「悪いけど、私用事あるから じゃあね〜」


そう言ってハロルドは出て行ってしまった


残ったのはヒルダと多量の薬


ヒルダは諦めて1つ1つ試す事にした。


ちぢれたり、アフロになったり散々な目にあったが


ようやくもとの姿に戻る事が出来た


その後ハロルドに仕返ししたのは言うまでもない




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