夢小説


□メー・デー
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それぞれ自分を主張するように色とりどりの花を咲かせる植物達は僕の彼女を囲みやらわかに揺れていた。

流れる彼女の髪が太陽の光によって綺麗にキラキラ輝いている。

真っ白のワンピースを着て花畑をくるくる見渡す姿は子供のようで可愛らしい。

そんな彼女を見ながら僕の手は小さな花と戦闘を開始していた。

集中しすぎれば燃えてしまいそうな弱々しい花。
まるで彼女のようでゆっくりと進めていく。

見てユーリス

弾む声の方へ顔を向けば

桃色の木の真ん中で彼女は両手を広げて笑っていた

これが桜だよ。綺麗でしょう?

僕には君のほうが綺麗に見えるんだけどなぁ。
なんて恥ずかしいからだた笑ってみせた。


くしゃ、

また、失敗。



難しいな

そろそろ完成させなければ彼女に見つかってしまう。

確かここをこうして、こうやって、


ユーリス、さっきから何してるのー?


遠くから聞こえる声。
しまったもうバレてしまう。

まだ完成などしていないのに。



なにもしてないよ

嘘、だってさっきから下ばっかり見てる。

考え事だよ。


なんで教えてくれないのよ。
怒る彼女の声がだんだん大きく聞こえてくる。


ふと上を見れば、あぁ。





綺麗!

全部失敗さ。

なぜ?どれも綺麗じゃない。

花が潰れてしまうんだ。

少しじゃない。













少しでも潰れてしまった花は君には似合わない。

歪な形を彼女は誉めてくれる。

あぁ、せっかくマナミアから教えてもらったのに。



ねぇ見て、ユーリス。

何…って、ちょっと!

綺麗?




失敗作の花冠達を彼女は頭に置いた。

やめてよ、もっとうまく作るから。

なのに彼女はこれがいいと言う。




ユーリスって感じがしてすごく嬉しい




そうやって笑う彼女に少し妬けた。


言葉で伝えれない分、こうやって形で伝えたいのに。

溢れてこぼれて、全然うまくいかない。




じゃあ今度は私が作ってあげる。

い、いらないよっ

じゃあ何が欲しい?






そんなの。


君に決まってるじゃない。









僕はこれだけでいいよ。

こ、これだけってユーリス!

何?たりないの?

違うわよ!もう馬鹿っ!

好きなくせに。

大好きよ馬鹿!

……愛してるよお馬鹿

っ!!!!!











今日だけ、こうして君と遊ぶのもわるくないね。









(ただいま!)

(わ、何この花冠の量!?)

(どっちがうまく作れるか競争してたんだよ。)

(なぜもって帰ってくるし。)





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今日は5月1日。
五月祭というのが前に西洋であったらしいです。

1日遊戯をするとか。
花冠とか。

ただユーリスに花冠を被せたかったのに
出来なかったくそう。

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