夢小説


□君に溺れてしまいたい。
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まばゆい光に包まれて私は目を覚ました。

頭が痛い。
そういえば昨日はアリエルの誕生日だったから宴会したんだっけ。

みんな酔い潰れて一階で爆睡してたな。

そう思いながら少し肌寒くて布団を羽織り直した。

…待て。

なんで布団で寝てるんだろう。

肌寒い?あれ、服…あれっ?
ベットの下に服やらベルトやら眼帯やら。
ん…眼帯?

すると後ろから寝息が。
そして気付けば腰周りと首に誰かの腕がにょきっと出ている。

まさか。

ゆっくりと恐る恐る振り向けば綺麗な銀色が目の前に広がった。

まさにユーリス。
幼いかわいらしい寝顔でユーリスは私のベットで私を抱きしめながら寝ていた。

彼も裸のままで。

とりあえず昨日何があった。
無謀にもセイレンと飲み比べをした所までは覚えているがその後はさっぱり覚えていない。

ユーリスは確かマナミアと料理を食べていた。彼はあまりお酒を好まないから。

そこまで考えれば酔い潰れた私をユーリスがベットに運んでくれたんじゃないかと行き着く。

だが何故裸なんだ。


『ユーリス…抱いて?』
『…容赦、しないよ?』


酔った勢いで初めて無くなりましたー
なんて事あってたまるか。

そして記憶にないなんて尚更。
初めてなのに…
いや、待て待て。
まだそうだと決まったわけじゃない。

そろり、と布団をめくってみた。


…よかったユーリスはズボンをはいていた

私は下着だが。

おかしいぞ。
何かがおかしいぞ。

頭が混乱し始めた時、クスクスと笑い声が聞こえた。

「何朝から百面相してるの。」

ふわりと笑うユーリスにきゅんときた。
いやいやそうじゃなくて。

「…誰のせいよ。」
「誰のせい?」

知ってるような顔して聞いてくるユーリス
いじわるだ。

「昨日は随分と積極的だったね。」

両目で満足気に笑うユーリスからして私はなにやらユーリスにしたようだ。
…は、初めて…?

「クス…覚えない?」

今日は随分機嫌がいいようだ。
朝からニコニコしてる。
おちょくられているような子供に見られているような感じがしてむっ、とした。


「触って。」


いきなり手を掴まれてユーリスの胸にそれをあてられた。
トクン、と動くユーリスの心臓。
ドクン、と動く私の心臓。

「そう言って離してくれなかったのは、君だよ。」

やっぱり覚えてない。なんて笑いながらも離してくれないユーリス。
思い出すまで離してくれないのだろうか。

「だから僕はこうやって…君を見たんだ」

ぎし、とベットが動き、離れた手のかわりに今度はユーリスが私の上に跨がりまた、手がユーリスの胸へ。

「君が脱いだ時はびっくりした。」

やっぱり私が脱いだのか。
だんだん私の顔が赤くなっていくのが分かる。

「綺麗だったよ、すごく」

うっとりした顔であいている片方の手が私の首元を撫でる。

びくんとはねる私の体。

「でもちゃんと我慢したよ。」

酔った勢いなんて嫌だからね。
またクスクスと笑いながら。

「だから我慢するかわりに…いじわる、しちゃった。」

鎖骨や胸の間を撫でるユーリスの指に違和感を感じ見てみれば。

「……いじわるの限度を超えてるよ。」

真っ赤な花が咲いていた。

「気持ち良さそうだったよ?」

そりゃされれば感じるに決まってるでしょうがっ
機嫌がいいのは私が誘ったからか。
普段キスするのでさえ恥ずかしくて出来ない私。お酒って怖い。

「でさ…僕、ちゃんと我慢したから…」

ユーリスの鼓動がトクトク、早くなる。
ゆっくり近付いて、耳元で。



「ご褒美、頂戴?」








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