夢小説


□衝撃ラブロマンス。
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ルリ城にいるメイド達は真白の騎士に惚れ込んでいた。

だが一人、中庭の掃除をまかされていた私だけが真白の騎士を嫌っていた。


「おい、貴様。」


みんなあの白さに騙されているのよっ

私のことを貴様貴様って馬鹿にしたように言う騎士にっ


「聞こえているんだろうっ」


いつもいつも女性を見下した目で見て

いつもいつも女性の言葉を冷徹な言葉で切り放つ。


「…いい加減にしろ、スリッパ女。」

「誰がスリッパ女だ誰がっ」

スパンッ



真白の騎士が私をスリッパ女と呼ぶようになったのは確か傭兵さんと言い合いしていた真白の騎士に向かってスリッパで叩いた時からだった気がする。

だって相手は女の人。

騎士なのに女の人に向かって剣を向けようとした。許せない。

調度メイド用の靴を忘れてスリッパを履いていたので片方を脱いで真白の騎士に向かって叩いた。

スパーンッ

あれはいい音だった。



「貴様は相変わらずスリッパなのだな。」

叩かれた頭を摩りながら無表情で見てくる真白の騎士。

痛くないだろ。貴方様みたいなお方が。

「真白の騎士様がいつも私がスリッパでいる時に来るのがいけないんですよ。」

しかもメイド用の靴の紐がいつのまにか切れていたので最近はいつもスリッパ。
一人だけ歩く音が虚しい。

「…スリッパ女。」

だから誰がスリッパ女だ。
スパン
会うたびに繰り返されるこの音。

ルリ城での名物になりかけているらしい。
まったくもって嬉しくない。

「スリッパ女と言われたくないならなんと呼べばいい。」

私は貴様の名など知らん。

そう言い放つ真白の騎士。
…いや、ただのメイドの名前なんて知らなくていいでしょう。

「ただのメイドは私の頭をスリッパでは叩かない。」

無表情で言われる。
なんだかすごく怒られている気が…

それに少しづつだが近付いてきている。

…あの、すごく怖いんですけど。

一歩近付くから一歩下がる。

ばんっ

柱に追い詰められ首の隣に真白の騎士の両手が…


「なぜ教えない。」

いや、あの、その。

「メイドから聞いたが、私は貴様から聞きたいんだ。」


私より大きい真白の騎士。
屈まれたら、顔が、

「名を教えろ、そして私の名を呼べ。」

どんどん近くなるから私はどんどん縮こまってしまう。

やめて、それ以上近くで話さないで。

息が耳に触れる


「じゃなきゃ進展出来ないではないか。」


ばっと離れた。
おかげで暗かった視界はいきなり明るくなって思わず顔をあげてしまった。

マントを翻して去っていく真白の騎士。

すべてが真っ白なはすの彼の顔は真っ赤で

見ていた私の顔も真っ赤だった。



「タシャ様っ!!!」


そう呼べばピタっと止まる。


「私の名前は…っ」


名前ぐらいなら、教えてあげてもいいかな。





(トトトトリスタ様ぁあ!!!!)

(おぉ、タシャ。その様子だと叩かれて一目惚れしたメイドさんからいい返事が聞けたかな?)

(初めて名前を呼ばれました!!)

(…そ、そうかそこからか。)



___________________

タシャとは清らかな恋がしてみたいねっ

好きな女の人の前だとツンツンツンだといい。それでいきなり押して真っ赤になればいい可愛い。←

タシャの口調が今だに分かりません

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