夢小説


□なにげない幸せ
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雲一つない空、爽やかな風、はしゃぐ子供の声。

そんな中で私は洗濯を干していた。
すごい平和。
まるで自分が傭兵なんてしていないみたい。
家族のパジャマや靴下を干している気分がした。


実際干しているのは防着だけれども。


普通の洗剤で洗っていいのか…?
鞘まで洗ってやがる…
この二つ同じ鞘は…セイレンか。
セイレンなんでもいれちゃうからな。
下着も防着も全部出しちゃうからなぁ。

ま、セイレンだけではないけれども。

アリエルから酒場の裏のスペースを借りてここでみんなの洗濯物を干すのは私の仕事。

家事全般はだいたい私。
皆の中では結構弱い立場だから私はこれでカバーしているのだ。

「昔から私弱かったから家事雑用してたなぁ…」

まぁあの人がいたから苦ではなかったけど



「なんだ嫌になったか?」

後ろからちょうどあの人の声。

「そんなことないよ、クォーク。」

これが私の仕事だから。
それに結構楽しいよ。
クォークのパンツとか見れるし。

「…後者がお前の続けて出来る理由だな。」

さすがクォーク。
長年の勘ってヤツですね!

なんておちゃらけて言うと頭を撫でられた
なんだかあったかい気持ち。

「何年一緒にいると思ってるんだ。
お前の思考回路も手に取るように分かるさ」


ならあらためて言わせないでよ。
つか前にも言ったぜ私。

「家事ならお前に勝てるヤツはいないな。」

マナミアも絶賛するくらい料理もうまくなった。

くしゃくしゃくしゃ。
まだ頭から手は離れない。

クォークの癖だね。
昔から褒める時はこうしてくれる。


「ちょおぉおおぉぉぉ…いつまで撫でる気ですかっ」

髪の毛大変な事になってるんですけど
でも笑うだけ。

ありゃ、なんだが今日のクォークは機嫌がいいな。

「いつもご苦労さん。買い物するついでにお前の好きなの買ってやるよ。」

くしゃくしゃにした髪の毛を今度は直しながら。
結局頭から手は離れない。

「めずらしいね、クォークがそんなこというの。」

でも好きだからいいや。

「ふ、俺にも気分が良い日くらいあるさ。」

行かないのか?

なんて言われて。
行くに決まってるじゃない。


「お手をどうぞ、お嬢さん。」

やっと離れた手は今度は目の前に。

「ちょっと、貴方と同い年よ?失礼ね。」

むかっときたのに嬉しくて。
目の前の手に私の手を差し出した。
ぎゅっと優しくにぎってくれて、そのまま出発。

「女の子にはこうやってエスコートするもんらしいぞ。」

ちょっと赤い顔。
頑張って言ってくれた証。

そんな可愛い貴方の腕に腕を絡めた。


「こうしてると恋人同士みたいね。」

「何言ってる。もう恋人同士だろうが。」

「…100満点っ!!」

絡めた腕を強くして、貴方と一緒に笑って。
こんな些細な幸せくらい傭兵にあってもいいよね?



(で、何が欲しいんだ?)

(アイスー!!)

(…お前は安くていいな。)


(エルザ!!クォークがデレデレしてる!!)

(カナンは初めて見るんだっけ?
クォークはああやって二人きりの時は俺とカナンよりデレデレデレデレしてるよ)

(わぁーお…)







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クォークとデレデレしたい。
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