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□Smokissing...?
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Smokissing...?
「この部屋煙草臭い」
「あ゙?」
珍しく屯所にやって来たかと思ったら、第一声がこれだ。
そりゃあここ1ヶ月は部屋に篭って書類整理に明け暮れ、そんな中近藤さんをキャバクラ(時には志村邸)まで迎えに行き、総悟のイタズラに堪えた。そのストレスで煙草の量も多くなった。そして書類も増えた。
そんな俺を労りこそすれ、いきなり煙草臭いって。
鼻を摘みながら障子を開ける前に俺になんかあるだろうよ。
「…銀時さん」
「コノ部屋臭ウヨー」
「ちょっと銀時さん」
「あんだよ」
「なんか俺に言うこととかすることねぇか?」
「お前も煙草臭い。ちょっと量減らせよ」
「いやいや、そうじゃなくて」
銀時はハァ?なんて首を傾げて聞いてくる。いや可愛いけど。眉間にシワ寄ってるのもまたいい……ってそうじゃなくて。
「1ヶ月ぶりに会ったんだぜ?もっとこう“会いたかった(ハート)”とか“お疲れ様(チュッ)”とかないのか?」
「……お前やっぱり疲れてんだ。俺が寝かせてやるから寝ろ」
「いやいやいや!それで木刀構えんのはおかしいだろ!」
「てめぇなんか永遠に寝てろ」
それが恋人に言う言葉か。舌打ちするほど嫌か!若干泣きそうだ。何の為にここまで頑張ったと…。アレこれ泣いてもいいかな?
いいともー!
(※注 土方は疲れています)
「……でも、ほんとに煙草吸い過ぎ。禁煙しろ、禁煙」
「…ほっとけ。吸わねぇとやってらんねぇんだよ」
心配してくれた事にジーンとしながらも、手は勝手に胸ポケットを探っていた。
しかし口に1本銜えた瞬間にそれが奪われる。
「てめぇ何すん――!」
ちゅっ
「喫煙ならぬ“きちゅえん”」
「…………」
「………なーんちゃって」
「…………」
「ちょっと!銀さんかなりイタイことしたんだからなんかツッコめよ!おい聞いて…おわ!?」
「…ああ、突っ込んでやるよ。お前の中にすげぇ(ピー)で(ピー)なヤツをな」
「!!??イヤイヤイヤ!んなもんいらないから!俺はボケのツッコミ待ちを……て、ぎゃああああ!」
その後はたっぷりと密な時間を過ごした。最初はイヤイヤ言ってたけど、やっぱり会えなかったのが堪えていたのか最終的には自分から腰を…ああやべ涎が。
お前が俺の傍にいてずっとキスしててくれたら禁煙できるかも、と言ったら、死ねよお前、なんて照れて木刀で殴られた。血がハンパねぇけどな!
おわれ