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□かわいいきみ
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「可愛いなァこいつ。お腹空いてるのか?真選組ソーセージ食べるかな?」
!!!
なに?!真選組ソーセージだと?!
くれっ!!食いもんならなんでもいいから!!
「はいはい、今あげますよ。ほら、どうぞ」
よっしゃぁぁぁ!!
ありがとうジミー!!
バクバクバクバク
「ははっ、相当腹減ってたんだなぁこいつ。副長、この猫屯所に連れて帰りましょうよ」
ブ――――――!!!!
なっ、なんだとぉぉぉぉぉ?!
ちょっ、ちょっと待てジミー!!
俺は万事屋に帰りたいんだって!!あんなムサいとこ嫌だ!!
「アホか。誰が面倒みんだよ。俺ァ御免だぜ」
「だって腹空いてるみたいだし、このままだと死んじまいますよ。……それになんだか、万事屋の旦那に似ててか、かわ、可愛い、じゃないですかっ」
ジミーくん?
ちょっ、そこ照れるとこじゃないから!!なに爆弾落としてくれちゃってんの?!
………………………ジミーくん、お前ホントになにしてくれちゃってんの。
後ろの怖い人どうにかしてェェェェェ!!!!
「どうした?お前もう食べないのか?ほらお食べ」
「………山崎」
「へ?…………ひぃっ!!」
マジ怖いって!!マジ怖いって!!
ジミー固まっちゃったよ?!
………ん?
え、なんだよ土方、今のお前顔ちょー怖ぇんだからくんなよ!
は?ちょっ、待っ、
……………わぁぁぁぁあああ!!!!
「こいつ見た目よか軽いな。……ホントあいつみてぇだ(ボソッ)」
「ふ、副長?」
「ほら帰んぞ。………こいつ連れてくんだろ?」
「!いいんですか!!じゃあせめて俺が抱っこしますよ」
「いや俺が抱く」
「はぁ……すみません」
「お前帰ったら俺の部屋にある書類全部やれ」
「えぇぇぇぇ!!なっ、なんでですか?!嫌ですよそん「やらなかったら切ぷ」はぃぃい!!やらせて頂きます!!むしろやらせてくださいぃぃぃ!!」
「よし、頼んだぞ」
「なんで俺が……ブツブツ」
………つーか、
なんで俺は土方に抱かれてんのォォォォォォ?!いや抱かれるってアッチの意味じゃなくて。
なんでコイツ自主的に俺のこと抱っこしてんだよ!!
意味わかんねぇよ!!結局屯所行くことになってるしィィィ!!
ふざけんじゃねぇぇぇ!
♪
「おっ、トシに山崎!!今帰ったのか?」
「ああ、ただいま近藤さん」
「お疲れ様です、局長」
ああ………
着いちまった……最悪だ。
「ん?その猫どうしたんだ?」
「路地裏で拾ったんですよ。なんだか腹空いてるみたいなんで連れてきちまいました」
「へー可愛いなぁ!珍しい色だし、毛もくりんくりんしてて、なんだか万事屋みたいだ」
「ですよね!俺もそう思っ「山崎ィィィ!!てめぇはさっさと書類片してこい!!」すみませんんん!!」
それにコイツは機嫌わりぃし、良いこと無しじゃねぇか!!
「で?どうするんだ、その猫」
「……俺が飼う」
えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!