short
□月
2ページ/3ページ
月
真っ暗な部屋に、開いた障子戸から淡い月光が差し込む。
それは、組み敷かれた男の銀髪をキラキラと輝かせ、より一層儚く見せた。
「……本当に、いいのか?」
「うん、いいよ……土方に、抱いて、欲しい…」
「銀………」
「んっ、」
この男の唇は甘い。
普段こいつが好んで食べるような甘味の甘さではなく、柔らかくて優しくて。
キスしただけで安心するし、……欲情もする。
「はぁ、んぅ…ぁ」
「銀、脱がすぞ」
「うん………」
着物の胸元から手を滑り込ませる。そのまま肩にかかっているものもはずし、上半身を露にする。
出てきた美しい真白な肌に、しばらく見惚れていると、俺より少しばかり細く骨ばった指が、ぎゅっと腕をつかんだ。
「あんま、見んな……」
恥ずかしそうに背けた顔は桃色に染まり、かなり煽情的だ。
顎を掴み無理矢理こちらを向かせると、目が合った瞬間にさらに頬を染めた。
「見んなって、言って、」
「きれいだ、銀時。もっとよく見せろ」
「……!!」
「ふっ……かわい」
「もう……早くしろよ、ばか」
銀時はぐっと俺の頭を掴むと、自分からキスをしてきた。
ちゅ、ちゅと啄むようなキスから、舌を絡ませてぐちゃぐちゃになっていく。
「んんっ、は、ぁ、…ひゃ?!」
「ぷっくりしてんな、ここ」
「あっ!!やぁ、触ん、なぁ」
紅く熟れた乳首をくにくにとこねる。キスをやめて口でも愛撫してやると、「ああっ」と可愛い声が聞こえてきた。
「んぁっ、はぁんっ、あ、あ、」
「気持ちいいか?」
「あっ、ばっ、か!!んなことっ、聞くなっ、あんっ」
「“あんっ”だって。可愛いな、ほんと。気持ちいいんだろ?」
返事は聞かず、身体に聞くことにする。銀時が乳首への愛撫に夢中になっている間に、そろりと太ももを撫でる。すべすべとした感触が気持ちいい。
銀時はまだ気付かないのか、俺の頭を両手で抱え、快感をやり過ごている。
するりと上へ上へ手を這わせ、銀時の中心に触れた。
「ひゃぁんっ?!あっ、どこ、触って…!!」
「勃ってんじゃねぇか。ここ……どうして欲しい?」
「あっ、あっ、やめ、ふぁっ」
「すっげぇ……ガマン汁ダラダラ出てんぞ」
緩く上下に扱いただけで、どんどんと先走りが溢れる。
銀時の口からは引っ切りなしに嬌声が上がる。口元を伝う唾液が、より銀時を妖艶に映した。
「ああぁっ、やっ、ひじ、かたぁ!!も、イッちゃ、」
「ああ、イッちまえ」
ぎゅっと銀時のモノを握り直し、さっきよりも強く手を動かすと、ビクビクと屹立が震えだし、銀時から甘い声が聞こえだした。
散々扱いて先端の穴に爪をつぷっと刺してやった。
「…ああぁんっ!!ひゃ、ん…」
「いっぱい出たな?」
可愛く喘ぎながらイク銀時を見て下半身がブルリと震える。
わざと意地悪く言ってやると、銀時は紅潮した肌をさらに赤くして俺を煽った。