戴き物のSS

□roll
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「…まだ復興してないんだ…」

アッテムトの町を見ながらアリーナが呟く…

父親のサントハイム王が外交でキングレオいくから同行したいとただをこねてついてきた

そして町の視察との名目で久しぶりにキングレオの領土であるアッテムトを訪ねた

「…キングレオはなにもしていないの…?」

アリーナの呟きにサントハイム王が

「…住民の避難先の確保はしたが…」

考えこんでしまうアリーナ…すると王が

「確かにそなたは強い…しかし世界が平和になった今拳ではないことはわかっただろう?」

王位を継ぐことを了承したが、やはりどこかで冒険中のノリが抜けないアリーナに現実を見せて人の上に立つ立場である自分たちが何ができるのかどうしたらよいか考えてもらいたいとサントハイム王はアッテムトを急遽訪問先に組み込んだのだった…

視察を終えた夕方アリーナはクリフトを訪ねた

「姫様…?確か今日はキングレオに視察に行かれていたのでは…?」

クリフトの問いかけにアリーナは泣き出した

「そうですか…アッテムトは…」

アリーナの好きなココアをいれながらクリフトが呟く

「…冒険中は戦えば戦うほど強くなればなるほど世界は平和に近づいてるって実感もあったけど…」

力だけではどうにもならない事実を見せつけられた

クリフトはアリーナの話を黙って聞いた

やがてアリーナがクリフトに

「…わたしもホイミ使えた方が今はいいのかな…」

クリフトはしばし考えてから

「…姫様…人は万能ではありません…もし姫様がホイミが必要なら私がかけます…」

「ありがとう」

「いえ…さ、そろそろお戻りください…夜にであるくのは…」

クリフトはアリーナの立場を気にしている

クリフトはアリーナに片想いしているが、アリーナは仲間とか部下としか思っていない

「…クリフトは自分の立場辛いとか誰かとかわりたいとか思ったことある?」

「…頭によぎったことはありますが…」

「わたし統治者なんてむいてない…」

アリーナは自分の立場が辛い

クリフトはアリーナにホイミをかけた

「クリフト…?」

「姫様の立場と代わることはできませんがこうして姫様を支えることはできます…」

それ以上は真っ赤になり、なにも言えなくなる

「…ありがとう…また話聞いてくれる?」

頷くクリフトに別れの挨拶をしてアリーナは城に戻った

夜ベッドに入りながら何故クリフトが真っ赤になり、なにも言えなくなるのか考えていたらアリーナも赤くなっていた

やっぱりクリフトってわたしのこと好きなのかな?でも自惚れかも…

アリーナは思考が堂々巡りになり、中々寝付けなかった

翌日クリフトに昨日の礼をいいにいくと、アリーナの目の下にクマができて眠れていないと勘づかれ、心配された

またアリーナは眠れなくなった

そしてそんな夜を何回か迎えてからアリーナは

「恋…なのかな…?」

鈍いアリーナはようやく自分の気持ちに気づいたがクリフトの自分に対する好意すら自惚れと思う始末

こんな二人が気持ちを確かめあい、恋人同士になるのはまだ先の話

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