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□この距離1cm
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走っても走っても追い付けない
どんなに手を伸ばしても掴めない
なんて遠い所にいるんだろう
たまに彼が振り返る
そんな時掴めそうな気がする
だからまた手を必死に伸ばすけどまた彼は先を行く
「…むかつく」
「なにがだ?」
頬にできた傷を消毒しながらむかつく奴、はね馬は不思議そうな顔をした
「あなたがだよ。むかつく。大嫌いだよあなたなんて」
「相変わらずだな恭弥は」
「…ふん。大嫌い」
いつかあなたに追い付いた時、その時は素直になれる気がする
ーendー