書庫(記念部屋)

□100hit記念 想いに気付けていたら
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ファルマン「どこで待機してたんですか!?」
ハボック「となりの部屋で!バリーが留置所を襲撃してからだから…三日前からか」

…と、となりの部屋!?

ハボック「毎日仕事が終わったらここに直行だ。おかげで…」

…ま、毎日!?もしかして2日前のあの会話も聞かれてたのか?

〜2日前の回想〜
ファルマン「確か最初に斬ったのは奥さんだったか?」
バリー「そーだよ、オレにゃ不釣合いな…いい女だったな。」
表情は無いはずなのに、どこか遠くを見つめているように見えるのが不思議だ。

ファルマン「いい女だったなら何で斬ったんだ?」
バリー「だから惹かれるんだ、斬っちまいてェってなァ。わかるだろ?」
ファルマン「いや、全くわからん。」
バリー「おめェさんはどうなんだよ?斬っちまいてェぐらい惚れてるやつぐらいいるだろう?」
ファルマン「そっ、そんなものは、いるわけないだろ!!そ、それに、い、いたとしても別に斬りたいとは思わん!」
バリー「肉が硬そうなダンナって隠しごとできねェタイプだろ?」
ファルマン「ファルマンだ!な、何も隠してなんかいない!」
バリー「どんなヤツなんだ?どうせ暇だし、そのぐらい教えてくれてもいいじゃねェか。」

初めのうちはバリーの発言に呆れていたが、何日間も一緒に生活していくうちに慣れてしまい、「まあ、いいか」
と思うことが多くなり始めていた。

ファルマン「…オレとは正反対の人だ。」
バリー「肉がやわらかそーなのか?」

慣れたといっても、すぐに斬るだの解体だのという方向に話が進んでしまうのには、溜め息しか出てこない。

ファルマン「違う!強くて優しくて…かっこいい人だ。」
バリー「姐さんか?」
ファルマン「…違う。自由で、不真面目そうに見えるが、仕事には非常に誠実で、部下からも慕われていて、明るくて、実戦経験も豊富で、何より仕事中のまなざしがとても素敵なんだ。あと、世話好きだし、優しいし、かっこいいのに笑うととてもかわいいんだ。」

バリー「かなり惚れてんだなァ。」
ファルマン「///…まあな。」

言い終わってから淀みなく出てきた言葉の数々に、急に恥ずかしくなってしまった。

バリー「告白はしたのか?」
ファルマン「!?できるわけないだろ!!…あんな優しい人を困らせたくないし、何より俺なんかに告白されても嬉しくないだろ?」
バリー「まあ、そーだろうな。その相手ってタバコのあんちゃんだろ?」

…なんでわかったんだ!?
名前は言ってないのに一発で当てられかなり焦ってしまった。

ファルマン「!?ち、違う!!」
バリー「やっぱ隠し事できねェな。」
ファルマン「うるさい!!この話は終わりだ!!」
〜回想終了〜

…ヤバい聞かれてたなら、恥ずかしすぎて顔を見れない
ハボックを見ると、ジッと見返してきたがすぐに仕事の顔に戻った。
…///…やっぱりかっこいいな

大変な状況にもかかわらずそんなことを考えてしまうファルマンであった。

一方ハボックside
ファルマンがこちらを恐る恐る見ている。

…そういえばファルマンの好きな相手って俺だったな

もちろん会話は聞いていた。
それを知ってから改めて見るとそのことがハッキリと伝わってきて恥ずかしくなってくる。

…俺ってあんな風に想われてたんだな

なんだか恥ずかしいような気分になったが、嫌な気はしなかった。
いや、むしろ嬉しいような気がする。

…!?男に惚れられてるのに俺は何で喜んでるんだ?

もちろんその答えは出ているような気がするが、認めることが怖いためその気持ちを隠してしまっている。

…この件が解決したら、ちゃんと話さねェとな

〜終(?)〜
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