カプリシオとカントリー

□序章
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チカッパリンッ



二つのキーホルダーが微かに輝きを放ち、いきなり砕けた。

それに驚き愛子が小さく悲鳴をあげる。


「ひゃっ」

「え、ちょ、これ何事!?」



《わあっ、久しぶりに人間に会ったのー!!》

《ふん、人間ではないか。しばらくぶりじゃのぅ》


携帯に小人が座った。
いやいや、小人と言っていいのだろうか。うさぎの着ぐるみを着て顔だけだしたミニサイズの少女と、豹の着ぐるみを着て同じく顔だけだしたミニサイズの女性。
背中には半透明でキラキラした美しい羽根がある。


……妖精さん??



《何をポカンとしておる》

《きっと私たちにビックリしたのー。何だか切ないのー》

《貴様が“のー“とか言っとるからじゃ。普通に喋れぃ》

《違うのー!!姉御が変な喋り方してるからなのーっ》

《なんじゃと!?》



「あの、別ん所でやってもらえますか」


いきなり始まった面倒そうな口喧嘩に水由樹は思わずツッコんでしまった。
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