カプリシオとカントリー
□第一話
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*愛子*
「じゃあ、これからよろしくお願いします〜」
「ああ。なんか困ったことがあればいつでもおいでよ」
「イツデモ掃除ノ手伝イシテイインダカラナ!」
「こらキャサリン、お黙り!」
万事屋へ来た次の日、愛子はお登勢とキャサリンに挨拶をしに下の店へ神楽と共に降りた。二人の迫力に、やっぱり銀魂に来たんだと嬉しくなる。
感激している愛子の姿を神楽が呆れた目で眺め、お登勢が訝しげに眉を寄せた。
「…ぼーっとして、どうしたんだい?」
「キット、アタシラニ会エテ嬉シインデスヨ」
「それは違うネ。愛子は常にぼーっとしてるし」
「それ、どういう意味神楽ちゃん」
いつも水由樹に言われていたことを神楽にも言われてしまった。
(……ん?水由樹……)
ふと、幼なじみのことを思い出す。
「あ」
忘れていたことを思い出した。
急に声をあげた愛子を三人が一斉に見た。
「水由樹もこっちに来てること、忘れてた」