Gift -story-

□§ 願いの海 §
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§願いの海§

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寄せては返す、さざ波の音。


慰霊碑への祈りを捧げに向かう。


気持ちよく晴れた天を仰ぎ、アスランは目を細めた。


ひとつ息を吐いて、落とす視線の先は、陽光を反射しきらめく海に負けないくらい瞳を輝かす少女。


軽く舞うように歩く拍子に合わせ、揺れる桜桃色のツインテール。


アスランは、重くなっていた口を開き、それまで触れないようにしていた疑問を投げかけた。




「メイリン…君、これからどうするんだ?」




ふいにかけられた声に、メイリンは動きを止め、アスランを見つめた。




「どう…って?」




漠然とした問いに対する至極当然な問いの返しであるが、アスランは言葉につまった。


その様子を見てメイリンは、彼が言わんとすることの何たるかを察した。








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