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□今日はなんの日(神)
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※黒神さん注意
「じーんさーん!まきさーん!」
「信長おはよ」
「お、清田」
「今日はなんの日でしょーか」
「え?」
部活の日程表をもらうため牧さんの教室にお邪魔していると、信長は挨拶もせずいきなり牧さんと俺にクイズをかましてきた。今日?なんかあったっけ。全く頭に浮かばないので牧さんと顔を見合わせた。牧さんもわからないようだ。
「正解は、ジャーン!」
信長はお馴染み人気の長細いチョコレート菓子を俺の前で見せびらかす。
「ああ、ポッキーの日だっけ」
「神さんなんでそんな反応薄いんですかー!もー!」
「そうか、今日はポッキーの日か」
はい!と差し出されたポッキーをお礼を言ってポリポリ食べると信長は俺をじっと見た。
「何?」
「なんか神さんってポッキーに似てますよね、なんていうか細長くって。あ、でも白いからチョコのないポッキーですね!でもそれってもうポッキーじゃないっすよね」
あはは!と信長は笑って「じゃあまた部活で!」っと言って教室を去って行った。牧さんは「信長うまいこと言うなあ」と笑っている。
「ふーん俺がポッキーなら牧さんはトッポですねー。色的に。あーでも牧さんは俺と違ってヒョロくないからトッポじゃなくて黒飴ですね。ちなみに俺黒飴嫌いなんですよね。あはは」
俺はそう言い残すと三年の教室を出て自分の教室に向かった。呆然と立ち尽くす牧さんを残して。
とりあえずあのサル、鼻にポッキーぶっ刺してやる。