ひぐらしのなく頃に 醉
□変化
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沙都子は買い物に行くときはがま口だけしか持っていかない。
なのに、どうして─
「梨花…?どうしたのですか?ぁう…冷蔵庫に何かあるのですか…?」
逆よ。
昨日まであった、タッパーがなくなっている。
「アンタは火を見ていなさい。私は沙都子を追うから。」
「はぅあぅ…、沙都子はもう村の誰からも意地悪はされないのです…。だからきっと大丈夫なので…」
「黙って!私は沙都子を追う!」
そう言い残し、私は家を飛び出した。
…信じたくない。
沙都子が、私に嘘をついている?
無くなったタッパーは、きっと沙都子が持った紙袋の中だ。
そんなわけない。
信じたくない。
「ハァ………ハァ……っ」
商店街に着いた。
サンダルで走るのはさすがにキツいな。
沙都子は塩を買いにいくと言っていた。
「あら?梨花ちゃまじゃないの。さっき沙都子ちゃんがウチでお塩を買っていったんだけどね〜」
「沙都子、来たのですか?」
「えぇ。ついさっき来たわよ〜。梨花ちゃまが一緒じゃないのは驚いたけど、入れ違いになったのかねぇ。……あら?梨花ちゃま?」
もし入れ違いだったのだとしたら、私とは鉢合わせるハズだ。
一本道だから。
だとしたら…
沙都子は…………