月とアイス
□先生
4ページ/6ページ
先生と居ると家族と居るときとは違う安心感とぽかぽかした温かさがあった。
先生に頭を撫でられることがすごく嬉しくて、傍に居れるだけで良いと思えちゃうの。
多分、これが『好き』なんだと思う。
本当の恋をすると声を聞くだけで、笑顔を見るだけで、傍に居るだけで、心が温かくなるんだって気付いたの。
この学校に来て、先生に会えて、私は、初めて人を好きになるってことを知ったの。
先生の新しい一面を知ることが、知れることが、すごく嬉しいの。
それからは、私も出来るだけ先生に嫌われないように敬語も使うようにした。
「七架、敬語使うようになったら女の子らしくなったね」
なんて言われたときは、嬉しいんだか嬉しくないんだかよくわからなかったけど…。
その時の私の表情を見て先生が焦りながら、
「今までが女の子らしくなかったとかそういう訳じゃないよ!そっちの方がいいってことだよ」
そう言ってくれたから、嬉しくて仕方がなかった。
焦ってる先生も見れてさらに嬉しかったの。
_