月とアイス

□先生
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それからは、毎日、先生の居る保健室に通った。

 
昼休み、放課後、授業の時も。それでも先生は優しくて、ずっと一緒に居させてくれた。


そんな事が、当たり前になってて、授業が始まる前の休み時間に保健室に行った時に先生に言われた。



「七架は体育の授業の時は必ずここに来るよね」

「…え?」

「ん、ほら、グラウンドで授業してるのって七架のクラスだろ?」

「…あぁ、うん」

「体育嫌いなの?」

「違うよ。嫌いじゃないんだけど…私、友達いないから体育の時必ず一人になっちゃうんだよね。それにグループ出来ちゃってるし。なんか、今更話し掛けられないっていうか…」



「えへへ」と笑ってごまかしながら話したら先生が「んー」と唸りながら私を見詰めてきた。



「七架って実は、臆病なんだな」

「へ?」

「俺、てっきり面倒臭いからサボってたのかと思っててさ」

「ち、違うよ!まぁ、少し面倒臭いとは思ってたかもしれないど…先生と居た方が楽しいし…」

「ハハッ!可愛いこと言ってくれるね。ありがとう」



そして、無邪気に笑ったの。


先生は、いつも無表情みたいなものだから、笑ったり微笑んだり、それくらいしか表情に出さなかったけど、たまにだけど無邪気に笑ってくれて、胸がきゅってなって凄く嬉しかった。


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