月とアイス
□私
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目を覚ましたらそこは保健室のベッドの上だった。
何があったのかを思い出して顔が熱くなった。
私はベッドから起き上がると周りを見渡した。だけど、居るはずの先生が居なかった。
まぁ、居ない方がいいって少し思って居たから安心した。
私は先生からのキスで気絶しちゃったんだ…。
唇に触れて、また、顔が熱くなった。
先生が戻って来たらなんて話をしたらいいのだろう?
ていうか、何で先生は私にキスをして来たのかな?
もしかして、…好きだった。とか?
そんな事を妄想して居ると保健室のドアが開く音がした。
「…せ、先生?」
「残念。先生じゃありませーん」
的場君だった。
「……なんだ、的場君か…」
「なんだとは何だ!?」
「ねぇ、先生は?」
「いや、知らないし…」
私は大きい溜め息をわざと吐いてから言ってやった。
「…じゃぁ、もう、いいや」
「……」
少し的場君は傷付いた様だった。かも。
「てか、お前らって付き合ってたのか」
「え!!?」
急に変な事を言い出すから驚いてしまった。
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