月とアイス

□私
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「……せ、先生?」


「……悪いが的場くん出て行ってくれないかな」

私は先生に抱きしめられて胸に顔を埋めていたからよく表情はわからなかったけど、声がいつもより低くなってるのに気付いた。


「…え、あ…は、はい」


あの人、的場って言うんだ…。


保健室のドアが閉まる音がしてから先生は抱きしめていた私を離した。


「……先生、あの…今のは…あの…」


お尻を触られて変な声が出てしまった言い訳を言おうと考えていると、先生はそっと手で頬に触れた。


「……せ、先生?」


先生がなぜ、こんなことをするのかわからなくて先生を見上げた。

すると、先生は――


「…か、顔、真っ赤だよ? 先生」


そういえば、さっきも抱きしめられてたときに思った!
心臓の音も早かったし体も熱かった。


「熱があるの?! 先生、大丈夫?」

「熱なんかじゃないから安心して」

「でも、先生…ねムンッ」


気が付くと私は先生に唇を塞がれていた。

「んっ はっ せ、せんせ…ん、まっ…て…」


先生は私の唇を割って舌を入れて来た。息の仕方がわからなくて、今にも倒れそうなくらい足が震えて、倒れないように先生の服を掴んだ。


「 せ、んせっ …んっ ふっ んっ…」


先生のものか私のものかわからない唾液が口の端から零れた。
先生は手で私の頭を後ろから押さえて離してくれなかった。

チュ、クチュという音が部屋中に響いていた。


そして、私はいつの間にか気を失っていて気付いたときにはベッドの上に寝ていた。


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