DISTINY

□誕生日
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その日も図書室で話し込んでいた
その帰りのこと、
光くんは両手に
紙袋を持っていた


『…光くん
その荷物、どうしたの?』

「もらったんすわ
今日…誕生日やから。」

『そうだったの?』

「…まぁ、」

『そんな大事な日に
図書室で話し込んだりしてごめん…』

「別に、いつも通りで
ええやないですか。」

『だって家族が
家で待ってるでしょ?』

「彼女と過ごす方が
普通とちゃいますか。」

『そっか…』

「まぁ、ええけど。」

『それにしても…
そのプレゼントの量…』

「直接渡してきたやつは
全部返したんすけどね…
ロッカーに入ってたやつとか
友達通して渡されたりとか
そうゆうんは
どうしようもないから。」

『人気者だなぁ…』

「別に。」

『もうちょっと
愛想良くしたら?』

「余計なお世話っすわ。」

『ごめん、ごめん。』


こんなにモテるんだ…
ちょっと妬けてしまう
…なんて、贅沢かな



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