DISTINY
□君は俺だけの
1ページ/2ページ
日曜日、光と街中を
歩いているときだった
向こうから歩いてくるのは
間違いなく巧で
それに気付いた光は
私の手を繋いでくれる
何もない…
このまますれ違って
もう会わないんだ、そう思って
光と繋いだ手をギュッと握った
でも、すれ違い様
目があって話しかけたのは光の方だった
「佳奈は
…誰にも譲らへんから。」
そう言うと
巧は苦笑しながらすり抜けていき
光が繋いだ私の手を引いて反対へ歩き出す
私は光の背中を見つめる
光はそれっきり何も言わなかった
.