DISTINY
□君の元へ走る
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佳奈さんが学校に来なくなった
それに比例するように
最近少し減っていた時間が増えてきた
「光くんが好き。」
告白なんて
最近されてなかったのに
テニス部のマネージャーやし
学年で一番モテるらしいけど
好きと言われても何とも思わへん
「うちじゃダメなん?」
「…。」
「光くん…なんであの人なん?」
「…は?」
「うちの方が、光くんのこと見とるのに、
…傍に居れるのに。」
そう言いながら泣き出していた
ほんま、女って面倒くさい
けど…佳奈さんも泣き虫やんな
心配なのに傍におられへんのがもどかしい
…こいつを好きになれたらええんかな
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