DISTINY

□言い訳
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「佳奈さん?
何考えてたんすか?」

『…え?』

「難しい顔しとりましたよ。」

『…なんでもない。』

「嘘つくの下手すぎ。」

『…。
光くんは、学校で
絶対モテる方でしょ?』

「普通やと思いますけど。」

『同い年くらいの子と
付き合いたいとか
考えないの?』

「別に…俺が好きなんは
佳奈さんやから。」

『え…』

「佳奈さん
見た目も中身も
同い年くらいやし?
他とか…考えたことないで。」

『あ…』


頭を軽く撫でられた
…私、今誉められた?
馬鹿にされた?
でも、すごいことを
言われた気がする


「そんなん考えなくて
ええんやないですか?」

『うん。』

「俺が佳奈さんを好きで
佳奈さんが俺を好きなら
それでええんやから。」

『…ありがと。』


顔は逸らされてしまったけど
頭を撫でてくれた手が優しかったから


『光くんってさ
大胆なことも言うんだね。』

「イメージちゃいますか?」

『うん。』

「ふーん。」


光くんは確かに年下っぽくない
でも本当は、光くんが言う通り
私が幼すぎるのかもしれない



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