DISTINY

□君を想うからこそ
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その香りがそっと風に乗って消えていった
その時向こうから歩いてきたのは
制服姿の女の子と、光だった

遠くからだけどわかってしまう
あの子はきっと光が好きで
あんな風に隣を歩くだけで
ドキドキしたりして…

…光はどうなのかな?
学校で同じクラスとか、もっと身近に
いつも傍に居れるような彼女がいい
なんて思ったりしないのかな?

私は、光を好きでいていいのかな?

そんなこと考えてるうちに
光が私に気付いて
隣の女の子に何か告げると
1人でこっちに歩いてきた


「佳奈さん
なにしてんすか?」

『え…』

「こんなとこでなにしてんすか?」

『光…さっきの子はいいの?』

「あぁ…別に、関係ないですわ。」

『そう…』


もやもやとした気持ちがこみ上げる
光が置いてきた女の子の視線が冷たくて
光のことを好きでいることに
何故か不安を覚えた


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