DISTINY
□君を想うからこそ
2ページ/2ページ
その香りがそっと風に乗って消えていった
その時向こうから歩いてきたのは
制服姿の女の子と、光だった
遠くからだけどわかってしまう
あの子はきっと光が好きで
あんな風に隣を歩くだけで
ドキドキしたりして…
…光はどうなのかな?
学校で同じクラスとか、もっと身近に
いつも傍に居れるような彼女がいい
なんて思ったりしないのかな?
私は、光を好きでいていいのかな?
そんなこと考えてるうちに
光が私に気付いて
隣の女の子に何か告げると
1人でこっちに歩いてきた
「佳奈さん
なにしてんすか?」
『え…』
「こんなとこでなにしてんすか?」
『光…さっきの子はいいの?』
「あぁ…別に、関係ないですわ。」
『そう…』
もやもやとした気持ちがこみ上げる
光が置いてきた女の子の視線が冷たくて
光のことを好きでいることに
何故か不安を覚えた
.