海賊

□矛盾だらけで自分の気持ちが解らないキッド
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お前を見ていると胸が苦しくなって頭が痛くなるんだ。だから俺はそれがとてつもなく嫌いで嫌いで仕方がない。


しかもこの症状はお前が近くにいたりお前の事を考えたりすると出てくる症状だとやっとわかった。


だから現に今だって俺は苦しんでいる。






「――――という訳だ死ね」





「うわどうしよう。すっごいはた迷惑」





「あ゛ぁ?俺は真剣何だぞ」





「ごめんなさい。私も真面目」






夜、船長室に呼ばれた為来てみたと思ったら船長―――もといキッド船長はいきなりむちゃくちゃな事を言い出してきた。いきなり過ぎて逆にびっくりしたよ。






「考えた結果お前が死ねば俺は楽になると出た。だから死ね」





「うわ来たよこれ、俺が良ければ全て良し理論。意味がわからないイコールで繋がっている『だから死ね』。
お願い船長、目を覚まして」





「船長命令だ。」





「職権乱用するの駄目絶対。」






それに良く考えて見てみれば最初の方はまさしく愛の告白だったでしょ?
うん、本当に最初だけ。不覚にもときめきました(最初だけ)。


けれど後半部分を聞いてみようか?
ふざけているとしか言いようがない言葉。そっくりそのまま返してやりたい衝動を私は静かに抑えた。






「船長一体どうしたんですか、いや真面目に。」





「わかんねぇから苛ついてんだろ。お前のせいっつー事ぁわかってんだ。潔く腹くくれ」





「ちょっと待って下さい。あきらか話しの内容、可笑しな方向にジャンピングし過ぎです。」






もうため息しか出なくなってきてしまった…。
まさかこの船長は自分が【恋】をしている事をわかっていないのか。そうだとしたら余程のアホだ。


別に私はうぬぼれている訳でそう言っているのでは無く……
…そう、そうだ。まだ死にたくはないわけであってですね……。






「――――けど…、」






ブスッ。キッド船長の顔がしかめっ面し初めて机の上に腕を乗っける。
私はそれを見て次はどんな馬鹿らしい言葉がやってくるか待った。


そして船長は視線を一度戻して少し間をあけてから答えた。









「てめえが死んだら俺はもっと頭が痛くなる。…と思う」





  矛盾な思考
(船長、あんた気付いてないのに言わないでくださいよ……。)
(あ゛ぁ?うるせえ、だからこれ以上は俺に近寄るな。)
(はいはい……)
(それと他の奴らにも近寄るな。特にキラーには)
(……んなアホな…。)





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